自動詞と他動詞の正しい使い分け方

自動詞と他動詞を使い分けるには、動詞と目的語の関係をきちんと理解するのが必要不可欠です。関係性を理解することで、英文法の実力がぐんと上がります。
今回は、自動詞と他動詞の違いや使い分け方を解説します。


1. 自動詞と他動詞の使い分け方

自動詞 他動詞

自動詞と他動詞は「目的語を必要とするかどうか」で使い分けます。目的語とは、簡単に説明すると「動作を受ける対象」のことです。

自動詞:目的語を必要としない動詞
(例)I cried. 「私は泣きました。」
→「cry(泣く)」は自動詞

他動詞:目的語を必要とする動詞
(例)I ate an apple. 「私はリンゴを食べました。」
→「eat(食べる)」は他動詞

2. 自動詞と他動詞で意味が異なる動詞

自動詞 他動詞

英語の動詞の中には、自動詞と他動詞で異なる意味をもつものも存在します。同じスペルであるにも関わらず、意味が異なるため、これらを正しく理解することが大切です。

自動詞 他動詞
run 走る 経営する
stand 立つ 我慢する
attend 注意する 出席する
move 動く 動かす

3. 第5文型の仕組み

第5文型の仕組み

英語では第1文型から第5文型まであり、第1文型/第2文型では自動詞が、第3文型〜第5文型では他動詞が用いられます。

第1文型:SV(主語+動詞)
第1文型は、主語と動詞で構成され、完全自動詞(目的語も補語もとらない自動詞)が用いられます。

(例)You smiled. 「あなたは微笑みました。」
→「smile(微笑む)」は完全自動詞

第2文型:SVC(主語+動詞+補語)
第1文型は、主語と動詞と補語で構成され、不完全自動詞(目的語をとらないが補語を取る自動詞)が用いられます。

(例)You look happy. 「あなたは幸せそうに見えます。」
→「look(見える)」は不完全自動詞、「happy」は補語

第3文型:SVO(主語+動詞+目的語)
第3文型は、主語と動詞と目的語で構成され、他動詞が用いられます。

(例)You closed the window. 「あなたは窓を閉めました。」
→「close(閉める)」は他動詞、「window」は目的語

第4文型:SVOO(主語+動詞+目的語+目的語)
第4文型は、主語と動詞と目的語2つで構成され、他動詞が用いられます。

(例)You bought me a bag. 「あなたは私にバッグを買ってくれました。」
→「buy(買う)」は他動詞、「me」「bag」は目的語

第5文型:SVOC(主語+動詞+目的語+補語)
第5文型は、主語と動詞と目的語と補語で構成され、他動詞が用いられます。

(例)You made me angry. 「あなたは私を怒らせました。」
→「make(させる)」は他動詞、「me」は目的語、「angry」は補語


そのほかにも、自動詞と他動詞のわかりやすい使い分けの例文を紹介します。

自動詞と他動詞の使い分け例
自動詞: The cat slept on the couch.
他動詞: I slept eight hours last night.

自動詞「sleep」は「眠る」という意味で、目的語は必要ありませんが、他動詞「sleep」は「眠る」という行為を強調するために目的語が必要です(例えば、具体的な時間)。
自動詞: The children played outside.
他動詞: She played the piano beautifully.

自動詞「play」は「遊ぶ」という意味で、目的語を必要としませんが、他動詞「play」は「楽器を演奏する」という意味で目的語が必要です。
自動詞: The car broke down on the highway.
他動詞: He broke the vase accidentally.

自動詞「break down」は「故障する」という意味で、目的語が不要ですが、他動詞「break」は「壊す」という意味で目的語が必要です。
自動詞: The wind blew strongly last night.
他動詞: The storm blew the roof off the house.

自動詞「blow」は「吹く」という意味で、目的語は必要ありませんが、他動詞「blow」は「(物を)吹き飛ばす」という意味で、目的語が必要です。
自動詞: The kids grew quickly.
他動詞: She grew tomatoes in her garden.

自動詞「grow」は「成長する」という意味で、目的語は必要ありませんが、他動詞「grow」は「(植物などを)育てる」という意味で目的語が必要です。
自動詞と他動詞で意味が異なる動詞
自動詞: The ship sank after hitting the iceberg.
他動詞: The engineer sank the post into the ground.

自動詞「sink」は「沈む」という意味ですが、他動詞「sink」は「(物を)埋める」という意味で使います。
自動詞: The book fell from the shelf.
他動詞: He fell the book onto the table.

自動詞「fall」は「落ちる」という意味ですが、他動詞「fell」は「(物を)落とす」という意味で使います。
自動詞: The crowd gathered in the park.
他動詞: The organizer gathered all the participants for a photo.

自動詞「gather」は「集まる」という意味ですが、他動詞「gather」は「(人を)集める」という意味で使います。
自動詞と他動詞の違いを理解することで、英語の文法をより正確に使いこなすことができます。各例文を参考に、自動詞と他動詞の使い分けをイメージしてください。

自動詞と他動詞を理解することは、英語を上達するために必要不可欠。しっかりマスターして、英語の実力を飛躍的に成長させてくださいね!

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