「しなければならない」を表す”must”と”have to”の使い分け
“must”と”have to”は、ともに「〜しなければならない」という意味を持つ表現です。中学英語では、同じ意味だと習うことが多いですが、実はネイティブが使う際には、微妙なニュアンスの違いがあります。
今回は、”must”と”have to”の使い分け方を、否定形の例文も合わせて学習していきましょう!
“must”は「話し手自身の判断による義務感」を表す
“must”は、話し手自身の強い意志や判断に基づく義務感を表します。また、相手に対して強い命令や要求を表す場合にも使用されます。
例えば、”You must study for the exam.”(試験勉強をしなければならない)と言う場合、話し手自身が試験勉強が必要であると判断しています。
I must finish this report
「このレポートを終わらせなければなりません。」
You must go there.
「あなたはそこに行かなくてはなりません。」
“have to”は「外的な要因による義務感」を表す
一方、”have to”は、外的な要因や規則によって義務感が生じる場合に使用されます。また、自分自身の判断ではなく、事実や状況に基づいて「〜しなければならない」と判断する場合にも使用されます。
例えば、”I have to go to work.”(仕事に行かなければならない)と言う場合、仕事が定められた時間に始まるという外的要因により、話し手は仕事に行かなければならない状況にあることが表現されています。
I have to take care of our health.
「私は健康に気をつけなくてはなりません。」
They have to wear a uniform at school.
「彼らは学校で制服を着なければなりません。」
否定形のときは明確に意味が異なるので注意
“must”と”have to”の否定形は、大きく意味が異なります。
“must not”(または”mustn’t”)は「~してはいけない」という禁止を表し、”not have to”は「~しなくても良い」という必要がないことを表します。
I must not spend too much money on clothes this month.
「今月は服にあまりお金を使ってはいけません。」
I don’t have to spend too much money on clothes this month.
「今月は服にあまりお金を使う必要がありません。」
“must”と”have to”の使い分けは、センター試験の4択問題にも頻出の表現なので、しっかり覚えておきましょう!